刀には刃文がありますが、これは刀工によって特色があるというか、その刃文がブランドになっているといえるようです。
徳川時代になってからは、刀を藩の特産物としていたところもあったそうです。
特に成功したのは肥前佐賀藩だそうで、大きく発達した刀剣作りは、その刀工たちが江戸や大阪、京に上ることで、技術革新が進み、刀工の流派が腕を競ったそうです。
現在、刀剣製作に携わる場合は「日本美術刀剣保存協会」に登録することが義務付けられているそうです。その数は350名ほどだそうです。
現代の人が刀工になるには、弟子入りするしかありません。
とはいえ、経済的に決して恵まれているわけではない刀剣製作の現場で、弟子入りをさせてくれるところがほとんどないという感じだそうです。
もし弟子になるとしても、子どもや親戚筋の跡取りっぽい人たちになるのが現実的なようです。
また、仮に弟子入りできても、修行はとても厳しく脱落していく人も多いらしいです。
そしてこの修業をしたら、今度は文化庁主催の「美術刀剣刀技術保存研修会」を受講します。
この研修を無事に受講し終わって、日本刀づくりに携わることができるそうです。
日本刀づくりは真剣勝負です。
刀工は刀鍛冶とも呼ばれますが、彼らは相当な集中力が必要となってきます。
鍛冶とは真っ赤に焼けた金属を重い槌で鍛える作業をいいますが、刀鍛冶で使うのは、玉鋼で、職人はこれを焼いて鍛えて、焼いて鍛えてを繰り返します。
叩く度に火花となって不純物が飛び散り、純度と硬度を増していくそうです。
玉鋼を鍛えるのに四日間ほど昼夜を問わずやるそうで、1200度以上の火が燃える中、弟子とともにこれをやるわけですから、とんでもなく厳しいものです。
命がけの勝負ですね。