本焼き包丁は高価な料理人の道具として知られておりますが、高価な分その切れ味や切れ口には定評があるようです。
刀工たちが熟練の技を競いあってきた日本刀の製造技術が活かされていると言われている本焼き包丁は、製造する側にもそれなりの技術が求められますが、実際に手にする人にも使う技術や管理する技術が求められてくると言われております。またそのような鍛錬こそが、料理人の「格」を表すにふさわしいとされているようです。
本焼き包丁はすべてが鋼の材質でつくられている点が、また日本刀を思わせる風貌でもあるようなのです。純度の高い鋼を使用することから、その製法は大変むずかしいとされております。
製造するうえで高度な技術を要するものであるからこそ必然的に高価なものになってしまうようなのです。