刀匠の声

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刀匠の声

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日本刀が伝統文化である以上、その製造技術や美術的価値、日本精神をどのように後世に伝えていくべきかについて、現代に生きる我々はきちんと向き合う必要があります。

実際その伝統の担い手である刀鍛冶も、経済的には相当苦しい思いを強いられています。立派な日本刀を作るには年間で5振り程度を限度とせざるを得ないのですが、一部の名工を除き、1振り150万くらいの対価に甘んじています。この待遇が長く続くようなら、刀鍛冶の後継者はこのまま減少していくことになるでしょう。

 

刀鍛冶としての免許を有している人は現在300人前後ですが、専業で生活できる人は1割程度だと言われています。多くの刀鍛冶は副業を持ち、アルバイトで生計を立てる人も少なくありません。

刀鍛冶に関心を持つ若者は一定数いるはずなのですが、彼らが職人の道を諦めざるを得ないのも先輩の境遇を耳目にするからであり、これからを担う若者が刀づくりに専念できるような環境を整えることが喫緊の課題となっています。

 

日本刀の文化を守るためには刀鍛冶を育成することの他、海外でも日本刀を評価してもらうことが大切です。今では欧米でも芸術品として高く評価されている日本刀も、さらに多くの人の支持を取り付けない限りは廃れてしまうでしょう。そのためには国内市場にのみ頼るのではなく、世界市場で勝負する以外に道はありません。

しかし成金を相手にただ高く売りつければそれでよいと開き直るのも間違った方策です。単なる成金の気まぐれな購入は、その日本刀のぞんざいな取り扱いを招いてしまうからです。日本刀に受け継がれている精神を少しでも理解してもらうための努力を怠るべきではありません。

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